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Audio & Music

Solid Royal, RSG-309

Solid Royal は70mm厚、15kgのプラッターを回すアナログプレーヤーとして Acoustic Solid のフラッグシップモデル。アナログプレーヤーにはフローティング、リジット方式と大きく二つに分かれますがこちらは後者の製品。「どちらの方式が良いか?」という質問に簡単には答えられませんが、どちらの方式でも中途半端な仕様であればあまり意味がなく、むしろマイナスにさえなり得ます。この製品のように重量プラッターをできるだけ正確かつ安定した回転数で回し続けるためには、モーターは強力な馬力を求められます。強力なモーターはすぐにつくれて15kgのプラッターでも楽に回転させますが、極小の針先でのトレース作業に邪魔な振動は一切欲しくない。そこで強力かつ安定したモーターと振動に強い重量プラッターは糸で介され、動力は伝えつつも針先に邪魔な振動だけを排する構造として完成します。そのプラッターも重量がある為、精度高く回す為にはモーター以外の各所設計も屈強にせざるを得ません。諸々の事情を考慮するとリジットタイプのアナログプレーヤーは「見た目に強面」な仕上がりになる事が多いのですが、この Solid Royal は各所にラウンドデザインをうまく落とし込み、それとなくひっそりとした佇まいがあります。

アナログプレーヤーは使って(触って)みないと分からない事が多くあります、レコード盤をプラッターに乗せるところから針を下ろしアンプのボリュームを上げるまで、製品によってその一連の動作は異なります。この Solid Royal で見るとスタビライザーを使用するタイプなのでまずはそれを外しレコードを乗せてスタビライザーを乗せる、となります。その他にもアームを移動して針を落とすまでの動作も製品によりさまざま、レコードプレーヤーはとにかく触る製品なのです。

今回 Solid Royal のアームにはオルトフォンの新製品、RSG309 を合わせています。Solid Rotal と RSG 309 の組み合わせがあるのは国内でも現在当フロアーのみ。カートリッジには SPU の95周年記念モデル「A95」となります、自重28g、3gの針圧をかけて再生するには 重量プラッターの Solid Royal はまさに良き相棒。アナログプレーヤーは本体にアーム、カートリッジが「ハマった」時の感触が音に直結します、フロアーの Solid Royal は今がその時です。