
LINN URIKA 2
先月に行った試聴会、LINN URIKA 2 が魅せた新たなレコード再生の世界、今までに体験したことのない音がその瞬間にありました。レコードプレーヤー生産メーカーが残念ながらその体力を失い消えていく中にあって、生産を継続する事だけでもどれほど難しいことなのかはっきりと分かります。勿論、新しいブランドも立ち上がり、今ではまた少し賑やかになりつつあるレコードプレーヤー市場。LP12 は生産を続けるだけでなく、レコード再生を取り巻くその時代の変化に関係なく常に製品をアップグレードしながら生産を続けています。トーンアーム、サブシャーシ、カートリッジ、フォノイコライザー、モーター、電源、とレコードプレーヤー(LP12)を形成する各パーツは全て進化しています。細かく言えばフォノケーブルやLP12のキャビネット内部の剛性まで。なかでも5年前くらいでしょうか、DCモーター(RADIKAL)へのアップグレードが発表され実際に試聴した時、体がザワッとした感触を今でも覚えています。どのブランドも成し得なかった40年以上に渡る生産、そして各部のアップグレード、唯一デザインの変わらないキャビネットでその全てを隠し、何もなかったように手元で静かに回り続けるプレーヤーの佇まい。これは長年のファン、今日からのユーザー全てが変わらず手にすることができるプレゼントではないでしょうか。

今回の URIKA 2 もそれらの流れの中で見ると、もしかして必然的に生まれたものなのかも知れません。キャビネットの中に隠れてしまうその革新的な技術とパフォーマンス、針を落として、また上げてを繰り返すうちにその隠れた姿を目の前の音と重ねる事で興奮が止まりません。
フロアー展示製品もセットアップが完了しています、ご試聴お待ち致しております。
