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リッピングについて

先日のタグ編集内容が意外な程に反響が多く、皆さんデータ管理には悩みも多いのだなと改めて思っています。タグ編集も先日の内容はごく一部、編集方法も多彩です。前回の内容を参考に是非、それぞれの編集、管理方法を編み出してくださいね。

反響を多く頂くと嬉しいので続きを更新してみたいと思います。続きと言っても今回はタグ編集の前の段階「CDリッピングについて」、その基本操作に順を追ってみたいと思います。

—- CDリッピングソフトは dBpoweramp を使用します。

dBpoweramp(有料ソフト)をネット上で購入しダウンロード、デスクトップに準備するまでの手順は省きます。購入後、リッピングソフトを立ち上げてCDを入れた状態が下記の画像です。

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=リッピングを始める前の基本設定=
画面左上「Options」をクリックして小窓が開いたら「CD ROM」項目の「Eject After Rip」にチェックを入れます、CDリッピング終了後に自動でトレーが開くように設定しておきます。

=Encording設定=
画面中央下「Encording」のタブをクリックして「Lossless Uncompressed」を選択しておきます。

==ファイル形式と保存先設定(QNAPの場合)=
QNAPのNASを使用されている方が多いと思いますのでここでは QNAP を使用した場合の設定方法としています。QNAPのNAS は組み立て式ですが、私の場合はオリオスペックさんに依頼した組み立て後の完成したQNAPをご紹介しています。それ以外に各自で組み立てたQNAP NASでの設定方法は下記の通りではありませんのでご注意ください。ファイル形式と保存先設定は画面左下の箇所に設定項目があります。まずはファイル形式、「Rip to」の項目、これは「FLAC」を選びましょう。その下の「Path」が保存先設定ですがここが大切、データの保存先設定が正しく指定されていないとあとで大変な事になります。Macの場合、「Path」の右側の欄をクリックすれば自動的に小窓が開き、小窓の左側に保存するNASの型式を見つけたらクリック、フォルダーがいくつか表示されるので「Web」「music」の順にクリックして右下のOKで保存先設定終了。「Web」の次に「music」が出てこない場合は「Web」をクリックした状態でOKで大丈夫です。要するに「ここにデータを保存したい」というフォルダーまで進んだ状態でOKとするだけです。

Windows の場合も同じですが、PCによってはちょっとひと癖ある場合があります。「Path」の右側に「Set」と表示された箇所があるのでそこをクリック、そうすると小窓が立ち上がります。その小窓の中に「ネットワーク」が表示されるのでそこをクリックします、

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クリックして少し待っているとネットワークの文字の下に保存先用のNASの型式が出てきます、その後はMacと同様に「Web」「music」の順に開いてOKをクリックして設定先の指定は完了です。「少し待っていると」という時間が結構長い場合があります、待っていても出てこない場合は一旦キャンセルしてもう一度「Set」をクリックして同じ事を繰り返してみて下さい。

QNAP 以外のNASでも保存先設定の手順は大きく変わりません、保存したいNASを選んでフォルダーを指定するという事だけです。

保存先までの基本設定が完了したらCDを入れてリッピング準備、冒頭の画像と同じですが下記の画像となります

スクリーンショット 2018-12-04 17.29.44のコピー今回リッピングに使用したCD
Artist:Sonny Clark
Album Tilte:Leapin’ and Lopin’
Year:1961(録音年)
備考:ブルーノートカタログナンバー:BLP 4091

CDを入れるとネットワークを利用して自動的にアルバム情報を取得してきます、自動取得した状態が上の画像。CDの基本情報は画像上段の各項目に表記されます。今回はほとんど正しい情報が記載されていますね。自動取得後に確認する箇所は以下の項目、

1:Artist
2:Album
3:Genre
4:Year
5:Album Artist
6:Composer
7:トラック数と各トラックタイトル

今回の場合、一箇所「Year」の欄が2008となっています、きっとこのCDが再発された年の情報が表示されているのでしょう。ここは録音年代の1961に書き換えます。この「Year」を録音年にするかアルバム発売年にするか、はたまた他の設定年にするかは皆さんの自由です、私はジャズのブルーノートに関しては録音年を記載します。Artist と Album Artist は基本的に同じ内容にした方が安心です、Composer は表記が難しいので空欄でも構いません、クラシックの場合などは作曲家を入れれば良いと思いますが、その他のジャンルは曲ごとに作曲家が異なったりするので空欄にします。ここでの注意事項はDisc表示の下に「Compilation」というチェックマークがあります、もしここにチェックが入っていれば外してください。基本的にこの Compilation にチェックを入れてリッピングする事で良い方向へは行きません。

上記項目の確認が完了したら画面右下のアルバムアートワークをチェックしましょう、今回は自動取得で表示されたジャケット情報が正しいものなので何もする必要はありません。正しいジャケットが表示されていない時、もしくは異なるアートワークが表示されている時の正しいアートワークを設定する手順は下記となります、

=正しいアルバムジャケット画像をインターネット上で検索する=
google などでアーティスト、アルバム名を入れて検索すると様々な情報が表示されると思いますので、正しいアルバムアートワークを見つけたら右クリックにて画像をコピーしておきます。

=正しいアートワークを指定する(アートワーク欄に何も表示がない場合)=
リッピング画面の右下、アートワーク表示の少し上に「−」と「+」の表示があります、「+」をクリックして「Paste」を選ぶと先ほどコピーした正しいアートワークが表示されます。とても簡単な作業。

=正しいアートワークを指定する(自動取得で異なるアートワークが表示されている場合)=
この場合はひとつ注意が必要です、正しいアートワークを見つけて画像をコピーしておく作業までは同じ。リッピング画面の右下には異なるアートワークが表示されているのでまずはそれを削除しなければいけません、「−」をクリックして異なるアートワークを削除します。何も表示がない状態にしてその後は「+」から「Paste」の手順は同じです。dBpoweampソフトのアートワーク保存機能はよく出来ていて、例えばCDだとフロントジャケット画像の他に裏側のジャケット画像、その他にも画像があれば複数の画像を保存する事ができます。ひとつのCDアルバムデータに複数の画像を保存できるのです。異なるアートワークが表示されている状態のまま正しいアートワークをコピーしてきて「+」から「Paste」をクリックすれば正しいアートワークが表示さるので「ちゃんと正しいアートワークに変更でた」と思ったら間違いです。異なるアートワークを消さずに作業すると次に入れた正しいアートワークは裏側のジャケットとして認識され、そのアルバムを再生しようと探しても正しいジャケット表示には変更されていません。なので、異なるアートワークが表示されている場合は必ず消す、という作業を忘れない様にしましょう。

これで各基本項目全ての準備が完了です、画面右上の「Rip」をクリックしてリッピングを初めて下さい。リッピング完了後にKazooを立ち上げればアルバムが確認できるはずです。

ここからは余談、

今回リッピングしたCDはジャズのブルーノート、ブルーノートといえば1500番台、4000番台とナンバリングされたカタログナンバーがあります。このカタログナンバーで好きな一枚を覚えている方も多くいるはず。今回のCDはカタログナンバー4091、レコード発売時の正式な表示は「BLP 4091」となります。なので、このカタログナンバー表示をアルバムタイトル前に書き入れてリッピングしておきます。そして、その他のブルーノート1500番台、4000番台のリッピングも同じ様にしておけば綺麗にブルーノートコレクションが表示できるという訳ですね。それがトップ画像です。

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画像では1550〜1560番台付近が表示されていますね、前回同様同じアルバムが続いているのは通常データとハイレゾデータが存在しているからです。ブルーノートのようにカタログナンバー自体がコレクションとなるレーベルの音源はこうやってカタログナンバー通りに表示されると美しいものです。1553番は欠番だったな、とかも分かりやすいですしね。アルバムジャケットの遍歴を番号順に眺めるだけでも楽しいですし、その中から何を再生しようか悩むのもまた楽しい。フランシス・ウルフの写真とそれを大胆にデザインし落とし込んだリード・マイルスの仕事で完成された美しいジャケットの数々を、レコードコレクションと同じ気持ちで手元で確認できる幸せ。データ整理と表示方法をひと工夫するだけでネットワーク再生の楽しみ方は更に広がるのです。

柴田

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