DSF2019 Vol.2
スプリングフェスティバル初日2回目の試聴会は「注目のプリメインアンプとブックシェルフ」と題しての2時間を進行しました。私のフロアーで注目のブックシェルフと言えば当然 BOENICKE Audio W5 となりますが、なかなか他で聴けないスピーカーとは言え今回もコレだけというのも考えものなので…と思っているところに素敵な新製品の情報が。Sonus faber Electa Amator 3 の国内発売開始というアナウンスです。事前プレスなどの素材で製品を見る中でこれは楽しみだと思っていたのですが、上手いことイベントとタイミングが合ったことでこの会の企画がピッタリとまとまりました。ならば鳴らすアンプはプリメインアンプに限定して、でも選ぶプリメインアンプにもそれぞれ個性が欲しい。これだけ魅力のある両スピーカーなので、長く愛用するにはそれに合うプリメインアンプでないと。ということで、トップ画像のラインナップにて試聴会のスタートです。
Is This Love / Musica Nuda (Little Wonder)
スピーカーを2set、プリメインアンプを4台並べて課題曲を1曲決めて順に鳴らしてみます。課題曲は上記 Musica Nuda から Is This Love、ウッドベースとボーカルのシンプルなデュオですが、録音も演奏もピカイチ。こういう曲はオーディオの組み合わせによっての音の変化を聴き分けやすく、特にブックシェルフサイズのキャビネットが振動する容量としてもアンプとのパワーバランスが比較的掴みやすくなります。まずは Sonus faber Electa Amator 3 からスタートし4つのアンプで順に再生しました、その後はスピーカーを BOENICKE Auido W5 SE Plus に変更して今度は課題曲を変えて4つのスピーカーで順に再生しようかと思いましたが、ご参加の皆様からも Electa Amator 3 と同じ曲で再生希望という声がありましたのでご希望に沿って同じ曲での再生を行いました。という事は2つのスピーカーで各4つのアンプを順に再生しましたので同じ曲を8回聴いて頂いた事になります、イントロの数十秒とは言えなかなか根気の必要な試聴でしたが、接続変更を間違えないようにと気をつけていた私に比べご参加の皆様はそれぞれの組み合わせの音に集中して聴かれていたと思います。
完全な同条件での比較再生というタイトルを掲げていた訳ではありません、再生機器には KLIMAX DSM/2 を共通としていましたが4つのアンプの中には LINN SELEKT DSM-KA があります、こちらは単体で再生ができるので外部入力は使用せず SELEKT DSM-KA だけでの再生としました。面白いのは OCTAVE V16 Single End を4つのアンプに入れている事。出力が6Wとか8Wという設定の真空管シングルアンプ、当然高能率スピーカーと組み合わせるのが妥当なところなのですがブックシェルフスピーカーを適度なボリュームで再生するならば大きな問題はありません。何十畳かの空間を広く鳴らしたいとすればこの組み合わせにする必要はありませんからね。その適度なボリュームで再生した時の V16 Single End が聴かせる音色の美しさを感じて頂きたかったのです。同一曲の再生後は私が任意での組み合わせをし、それぞれに用意した曲を再生しお楽しみ頂きました。
今回の4つの試聴会の中では一番終了後の感想を多く頂いた会でした。組み合わせによる音の違いは、ご参加を頂いた皆様それぞれの好みというフィルターを通って多様な感触を持って頂いたようです。「なかでもこの組み合わせが良かった」、「意外にもあの組み合わせが良い印象でした」といくつかのバリエーションの中から自身の好きなサウンド、意外な発見をされた方もあり、スピーカー、アンプそれぞれのパフォーマンスや音のクオリティーもさることながら、それらを組み合わせる音の世界を感じて頂けたのではないかと思います。
柴田
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