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Audio & Music

W11

BOENICKE Audio はご指名で試聴を頂くことの多いスピーカーです、長らくご紹介を続けられている事もありフロアーのアイコン的存在のようにもなりました。大きなスピーカーが優雅で広大なサウンドステージを魅せる体験も素晴らしいものですが、小さなサイズのスピーカーで同様の体験をする時の驚きが強いのはどなたにも共通する経験かと思います。その意味で BOENICKE Audio W5 というブックシェルフサイズの小さなスピーカーが魅せるサウンドステージは、はっきりとサイズを超えたパフォーマンスと言える内容です。ブックシェルフスピーカーというジャンルの中でも更にコンパクトなサイズ、キャビネットの要所にラウンドを設け、フロントや天板も緩やかにスラント型とすることで音響的なアプローチと合わせてそのコンパクトさを更に強く感じさせる細かなデザインの巧みさも見て取れます。

そのような特徴が凝縮しているスピーカーとして、やはり W5 のご試聴依頼が多いのも納得のこと。W5 をご試聴頂いて BOENICKE Audio を好きになって頂くことが多くあります。そこで次にご相談の多いフロアータイプ W8、W11 の存在。W5 を専用スタンドで使用するスペースとほとんど変わらず設置可能なフロアーモデル W8、こちらもフロアーモデルというジャンルの中ではかなりコンパクトなサイズとなります。しかしキャビネット容量が相応に増えることでブックシェルフとはまた大きく表現力が異なります。BOENICKE Audio はウーファーユニットに対するエンクロージャー内部設計に特有のものがあり、フロアーモデルはそのキャビネット容量を生かすことでウーファーユニットのパフォーマンスが更に向上し、フロアーサイズならではの厚みとゆとりあるサウンドパフォーマンスが可能になります。振動対策を徹底した Swing Base を使用したスピーカー設置方法もフロアーモデルのみとなります。

そして W8 より更に大きいフロアーモデル、BOENICKE Audio では最も大きなサイズとなる W11 ですが、このサイズでようやく他社の通常サイズ、もしくはミドルサイズと言えるかも知れません。中高域ユニットに合わせたフロントバッフルのサイズがスピーカーの存在を消すような佇まいを持ち、ウーファーユニットは面積の大きなサイドスペースを活用して全帯域のバランスを非常に上手く整えています。このキャビネット設計は W5、W8、W11 全てに共通していますが、正面から見るスピーカーに対するストレスの少なさは再生時の音への集中度が高くなり、また存在の美しさも共存させています。W11 に特徴的なウッドコーンユニットは、カーボン素材を使用したフラットウーファーユニットの贅沢で伸びやかな低域と見事にマッチします。また W11 には低域が5段階で調整可能です、設置環境、ユーザーの好みにより調整幅が設けられていることの自由度は嬉しい内容です。加えて、キャビネット背面にアンビエントツィーターを装備する事もラインアップ全てに共通する仕様として手の込んだ作り込みとなっています。

何より、無垢の木材のみを使用したキャビネットの仕上げと佇まいは設計者の音への強い拘りからのものですが、その素材が魅せる手触りや佇まいの美しさも含めてこのスピーカーの大きな魅力を醸し出していると思えます。3つの異なるサイズそれぞれに魅力がありますので、ご使用環境やパフォーマンスに応じてお選び頂けると思います。

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