
自身のブログを振り返ってみると、ちょうど1年前に雪景色を眺めながら納品に向かっていました。月に10回くらいはブログを更新したいなぁと2024年の目標のひとつに挙げていたものの、スタート月の1月も終わる頃に見てみると更新は9回。さっそく心が折れそうですが。まだまだ始まったばかりだと言い聞かせながら雪深い方角へのご納品へ向かっていました。現場へ向かう1週間ほど前の「積雪はそれ程でもないから、安心して来てくれていいよ。」という言葉をあまり信用しないようにビクビクしながら運転していましたが案の定、トンネルを抜けるとそこは雪国でした。雪のほとんど降らない県で生まれ育った私にはなかなか過酷な試練ですが、同時に「雪だぁ〜!」という興奮(ワクワク)もあります。ともあれ主要道路はしっかり除雪されており、お客様のお住まいまでは通常運転で向かうことができたのでした。Google map で向かう途中、主要道路から外れたショートカットを案内されて向かってみると雪で突然道が無くなっているという驚きは何度かありましたが。。。

今回頂いたお話で最も嬉しかったこと。このブログを良くご覧頂いているとの事で、オーディオは初めてだけどこの記事で気になっていた製品で揃えてみるよ、と電話でお伝えいただいたこと。お仕事も忙しく私のフロアーまでお越し頂くタイミングもなかなか作れそうにないという中で、この場所のいくつかの記事がお役に立てたことがとても嬉しい瞬間でした。BOENICKE Audio W11SE をスピーカーに、再生機は Klimax DSM/2 (旧型)、この機種選びは現行品含め難航しましたが結果的に最高と言える着地となりました。将来的に ORGANIK DAC アップグレードを見据えています。旧型 Klimax への着地が固まった要素の一つはパワーアンプ、Klimax Twin を選ばれたこと。同じサイズ、デザインで並べられる美しさを優先されました。まずはネットワーク再生のみのシステムでスタート、再生手段をアレコレ増やす楽しみはこれからゆっくり考えます。

雪道に慣れない緊張感のなか無事に素敵な音が聴けたことでの安心感はいつもより2割増し。1曲目の再生が終わるか終わらないかで「お腹空いたでしょう、ご飯食べにいきましょう!」とお誘い頂いて更に雪深い山道を走り美味しい蕎麦をいただいたり、楽しい慌ただしさの中でオーディオの写真は一枚も撮って帰ることが出来ませんでした。美味しい蕎麦で満腹になりホテルに向かう前、「ひと息休憩して帰ったら?」ともう一度お客様の家に立ち寄らせて頂いた際のE.サティ / ジムノペディ第1番、積もった雪で辺りが静まり返った中、ゆっくり落ちてくる雪のリズムとパスカル・ロジェのタッチがシンクロしていくようで言葉にならない幸せな時間、立てなくなり官僚的なソナチネもリクエスト。八海山の日本酒も効いていたのかも (車はホテル、移動は全てお客様の運転という贅沢)。外に出る時はカメラを持っていたものの、あとで見返してみると殆どブレてばかり、落ち着いて露出も考えられないくらい相当寒かったんだろうなぁと思います。
そして1日目の夜から降雪が強くなり、帰路の方がより緊張感が増していました。。除雪車のお仕事に心から感謝です。
何はともあれ、最高な納品の旅でした。
