
Mingus Septet Statement Edition を1ヶ月ほど、じっくり再生します。Mingus Series はドライバーの素材と組み合わせにバリエーションがあり、特にこの Septet には興味を強く惹かれます。まず目が向くのはピュアダイヤモンドツイーターと新開発のべリリウム・ミッドレンジ・ドライバーの組み合わせ、そして背面のパッシブラジエーター。ユニット数で見るとParker Quintet では背面4基のパッシブラジエーター装備となる音のデザインを体験しているせいか、Mingus septet の背面2基に別段驚くことはありません。キャビネット容量やユニット、ドライバー、使用する素材や組み合わせによってそれぞれのスピーカーが独立した立ち位置と存在を持つ Marten の各シリーズ展開は層が厚く魅力的です。

Mingus Septet を選ぶとする最大の魅力と狙いはきっとミッドハイに使用されたべリリウム・ミッドレンジ・ドライバーではないかと思えます。もしくはこのべリリウム・ミッドレンジ・ドライバーとピュアダイヤモンドツイーターの組み合わせが聴かせる音なのかもしれません。この組み合わせからは一見個性の強そうなイメージを持つのですが、再生すると非常に品の良い膨よかで透き通るような音を聴かせてくれます。再生しているスピーカーの使用は内部配線をアップグレードした Statement Edition となり、スタンダードモデルを試聴していない状況では比較してその差分を確認することはできません。しかし、これだけ落ち着いた懐の深いサウンドを目の前にすると、まだまだその深さに先があると思わされるのです。このキャビネットに装備された7つのユニットをどう手懐けるかも今回の楽しみのひとつ。この期間にどれだけ極上の7重奏を聴くことができるのかを試されているようでもあり、気が引き締まります。


