
Mingus Septet SE の音はやはり今までの MARTEN とは味付けが異なっていて、それはピュアダイヤモンドツイーターと新開発のべリリウム・ミッドレンジ・ドライバーの組み合わせというだけのものでは無いと思われます。近づいてみるとツイーターは MARTEN のその他の機種と異なり、逆ドーム型ではなく通常のドーム型。ユニット仕様説明にも Accuton という言葉が使われていないところを見るとこのドライバーは MARTEN オリジナル仕様なのではと思えます。何より実際のサウンドが明らかに感触を変えているのは事実で、どこまで音量を上げても穏やかに澄み切った中高域を聴かせるこの音にはただただ悶えてしまう。
なかでもバッハのフルート・ソナタ集は抜群の組み合わせになるもので、ランパルとピノック盤(84年)を久しぶりに最後まで全て聴き尽くしました。続いてグリュミオートリオでのベートヴェン弦楽三重奏曲では第四番(op9-3)の第二楽章が白眉、このスピーカーで聴く最高の演奏。この盤でもラリューのフルートが聴けるセレナード(Op.25)に聴き惚れてしまい、瑞々しいフルートの音色に相性の良さを味わった一日でした。
