
このアルバムを聴いているとここではないどこか、の境界線がぼんやり見えてくる(気がする)。B面の最終曲 Pinote が終わり針を上げればひとまず現実に戻る、そんな感じでしょうか。ブラジルからアフリカ、土の匂いと陽炎。SINFONIA & BATUQUES の時は水を叩いて演奏していたし、あらゆる音を操る天才。ビリンバウという弦楽器が特徴的ではあるものの、得体の知れない何かを聴いているような時もあれば、パット・メセニー・グループとのようにちょっと整えたことも演ったりする。しかしどこを切り取ってもこの熱気なのだけど、その傍に涼しげな空気を纏っているようでもあり。当の本人はもうここではないどこかに行ってしまったのですけど。
Naná Vasconcelos, Nelson Angelo, Novelli