
数日前から CH Precision フルシステムへ Stromtank S4000 Pro Power mk2 を追加し、パワーアンプ M10 専用の電源供給としてからの再生音は一層素晴らしい世界を魅せてくれるようになりました。そもそも M10 はステレオパワーアンプとして機能するものですが、今回フロアーに用意したシステムは M10 をもう1台追加したバイアンプとして設置していることが既に異次元な状態でした。設置後の再生スタートこそ、そのままバイアンプで再生していましたが、やはり基本のステレオから順に再生を確かめる事が必要だと思いました。

閉店後、フロアーの照明を落とし視界に入る情報をできるだけ少なくし、音に集中して試聴を始めます。この状態なら普通に再生を楽しむだけでも十分ですが、CH Precision を1台のみステレオ設定でスタート。スピーカーは Marten Coltrane Quintet SE 、M10 はこのステレオ1台(電源部合わせて2台)で他に何も必要ないと思わせてくれるくらいの再生パフォーマンスを魅せてくれました。恐ろしいのは隣にもう1台があること。そこからステレオを2台(電源部合わせて計4台)とし、Mono active Bi-amp、Mono Passive Bi-amp、Bridge、Monoural 1 と設定を変更しながら再生し音の変化を確かめていきました。これらの基本設定ラインアップをディスプレイに見る度に複数台の使用、拡張性をはじめから想定したものづくりになっていると思えるのです。分かりやすい変化で言えるのは Bi-amp と Monoural 、M10 の2chをフルに活かしたバイアンプはステレオ1台で再生した音像からそのまま深さと厚みを広げ、音色の美しさにも一層磨きがかかります。Monoural は外部電源ユニットから供給されるエネルギーが贅沢にコントロール部の1chのみへ作用することになり、小音量時の音の立ち姿と静寂は息を呑む世界。モノラルアンプ特有のセパレーションも発揮され、左右のスピーカーから更に音が離れていく爽快感。

バイアンプ、モノラルどちらの設定でも魅力があり、再生音楽や聴く側の好みで受け取り方は様々に変化すると思います。個人的に今の気持ちではモノラル設定に相性が良く、バイアンプに戻したりもしましたが、結局モノラルにして再生を続けています。
