
X Reference
Dyna Selection 2020 では期間中さまざまな製品がフロアーに展示されます。今回フロアーではアンプ、プレーヤー、スピーカーの他、環境設定にも変化を入れることにしました。まずは機器設置用のラックから。
QUADRASPIRE は最もユーザー数が多く認知度の高いオーディオラック、大きく発表はされていませんが少し前から X Reference として最上位モデルが発表されています。発表時から気になっていた製品なのでこの期間に複数台用意してもらい機器設置とその効果を確かめることにしました。

今までの QUADRASPIRE 最上位モデルは Vent series となっていましたが、この新製品の発表にて新たなリファレンスが設定されました。対荷重に優れた棚板の厚み、それぞれ長さの異なる計算されたスリットの配置、並行面を持たない棚板のデザイン、ポールのシェイプなど放熱対策、強度、振動対策、レゾナンスの軽減という隅々まで配慮の行き届いた QUADRASPIRE の基本コンセプトをより高い位置へ設定するオーディオラックとしてラインナップされました。ポールの長さを変更することで拡張性を維持することはブランドラインナップ全てに共通する仕様、オーディオシステムは機器の増減でレイアウトが変化することが多々あり、また環境の変化で設置レイアウトを変更することもあります。当たり前のように思えるこの拡張性も含めオーディオラックの基本仕様とクオリティーはこの業界に早い段階で QUADRASPIRE がスタンダードを作ることになりました。非鉄金属と木材など異素材を組み合わせること、また強度に対して必要な質量は維持しつつ全体的には軽量に仕上げることも徹底した基本コンセプトが貫かれています。これら細部へ渡る音質への徹底したアプローチを包み込んだまま、ユーザーはそれらを気にすることなく使いやすさと仕上がりの美しさを楽しむことができます。
それらを踏まえて X Reference は今まで最上位であった Vent Series の進化版と言って良いのだと思います。大きく変化したのは上の画像でも確認できる X Shelf という棚板設置用の土台、X形状にテーパー加工されレゾナンス減衰効果を向上させるもの。Nextel コーティングされたラミネートの竹素材、必要な強度を維持するための質量と異素材の選択、その組み合わせのアイデアはまた新しいステージに進んでいます。

アルミ削り出しのポールも Vent series 同様並行面を持たず強度を確保、この X Shelf のラックの中に棚板がスパイク仕様で設置されていく事になります。製品仕様説明に「ラック内のラック」というフレーズが出てくることも、この仕様でよく理解できます。ポールの長さが変更できることは今回の X Reference でも共通します。また、X Shelf と一枚の棚板でひとつのセットと考えスタックしたり、横に並べたりと自由にレイアウトを展開できるモジュラー型としている事も今までの QUADRASPIRE 同様に機器設置、レイアウト共に自由度の高い設定となっていることが分かります。


棚板のカラーも5色展開、今回展示の棚板にはチェリー、ナチュラルチェリー、ブラックをご用意する予定です。大切な機器のパフォーマンスを十分に発揮できるラックとしても、またラック単体として仕上がりの美しさも合わせてご覧頂ければと思います。
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