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EMT 928 II

スプリングフェスティバル期間中の3F試聴会最後は今週末の Klipschorn AK6 を再生する2時間。あと数日という状況になり Klipschorn AK6 というスピーカー自体に興味が強くなるこの頃ですが、それ以外の機器も目玉揃いということはお知らせの早い段階にご案内差し上げていました。

そのひとつが EMT 928 II レコードプレーヤー。往年の、というより現在も熱心なファンの心を掴んで離さないメーカーであり、それはトーンアームとカートリッジだけの販売が続く中でも絶大な存在感でした。そのEMTからレコードプレーヤーが発売されると聞いた時は驚きでした、はたしてどのような姿で出てくるのだろうかと。それを前後し先行して発売されたフォノアンプがこの新しいプレーヤー到着までのひとつの道筋だと分かった時に、EMTに新しい風が吹き始めたのだと一層のワクワク感を抱いた様に思います。EMT128 は高さ60mmというコンパクトさのフェイスにトグルスイッチが等間隔に4つ並ぶ美しいフォノアンプ、その美しさは内部のレイアウトにも同様で入出力にトランスがあり全段真空管増幅という徹底した音への拘りが伝わるMC専用フォノアンプとなります。コンパクトなサイズではあるものの手に持つと重みが分かる12kgの筐体からも、それら端々の香りが伝わるものです。

EMT128 からの流れがあったというのは、その後に発売されたプレーヤー EMT928 II は128フォノアンプそのままにターンテーブルが乗せられたデザインとして到着したからでした。個人的にはこの仕様、大好きです。128と並べて使いたくなる誘惑の強さ、その誘惑をはるか超えていきそうな音の魅力。当然 928 II にも操作系はトグルスイッチのみ、フォノアンプほど設定は必要ないためフロント左にトグルスイッチは2つ。回転数と電源に関する操作のみとなり、ONとOFFのような表示ではなくバッテリー駆動、充電、充電&駆動というイラスト表示がまたニクいのです。というように、今回の EMT928 II はバッテリー駆動が可能なベルトドライブとなります。このシンプルなボディーにあのEMT純正のトーンアームが乗り、カートリッジと合わせたイメージが出来ていた方がどれくらいいたのでしょうか。実際に届いた製品を見て、これほどしっくり落ち着くものなのだと思わずぐるっと一周回りながら眺めてしまいました。

ボディーの重さにターンテーブルが加わり、重量は23kg。いまのところ、持ち上げたすべての方が「重い!」と呟きます。なんとも頼もしいレコードプレーヤーが発売されたものだと思いました。事前の試聴では2種のカートリッジで時間の許す限り様々なレコードに針を落としましたが、楽しくて止まらなくなります。

なにがどれだけ楽しいかは、今週末の試聴会にて皆さまとご一緒に楽しんでみたいと思います。

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