
The Magnificent / Thad Jones -BLP 1527-
ジャケットの素晴らしさではブルーノート1500番台の中でも上位に入ります。Thad Jones は他に2枚あり、1956年の3月にデトロイト仲間で録音した好盤はその名も「Detroit-New York Junction」、ニューヨークの3月は寒かっただろうなぁと思います。そのメンバーのうち Billy Mitchell を残してピアノに Barry Harris、ベースに Parcy Hearth、ドラムにMax Roachを迎えたのが今度は夏真っ盛りの同年7月ヴァンゲルダースタジオ録音のこの一枚。翌年の2月に録音されたものが「Vol.3」として発売されます。
このジャケットをよく見ると2人の女性に気付きます、多分そうなのだと思いますが。このカットを選び、トリミングしたリード・マイルスとフランシス・ウルフのセンスの良さ。俯き険しい表情で煙草をくわえるサド・ジョーンズの立ち姿だけでも絵になるところを、女性の影をほんの少し匂わせる。その意味がA面1曲目に針を落とす事でよく分かります。あと、忘れてならないのはやっぱり鳩ですよね。