Brinkmann Bardo Performance
Brinkmann はドイツ南部のブランド、レコードプレーヤーにトーンアーム、アンプにもいくつか展開があります。現在の輸入代理店になる以前にはそれらアンプなどもいくつか国内展開がありましたが現在はアナログプレーヤー1点とトーンアーム2点に絞っての展開となります。本国ではアナログプレーヤーだけでも変わらず豊富なラインナップがあり、モーター駆動別電源の真空管モデルなどディープな製品のラインナップにも目が惹かれます。
ダイレクトドライブのレコードプレーヤーといえば過去にもいくつかブランドがあり、そのどれもが魅力あるものでした。正確、安定した回転と精度の高いトレース、このシンプルさに尽きると言えるアナログプレーヤーへのアプローチには各ブランドに様々なコンセプトがあり、製品として仕上がったものを実際に手にし触ってみることでその考え方の多様性にはいつも「なるほど」と頷いてしまうものばかり。ダイレクトドライブと聞けば強力なモーターでプラッターを直に駆動し電源を入れてから定速回転までのスピードが非常にクイックであることが大きなメリットであることに対して、その強力なモーター駆動による振動がレコード溝と針先のトレース精度を妨げないようにする配慮と設計が必要になります。Brinkmann は独自のマグネティックフィールドモーターを自社設計しプラッターをダイレクトに回転させるとしています。重量級のプラッターを素早く定速に安定させるため初速と馬力を必要以上に求めてしまうと定速回転後にそのパワーを抑える必要もあり安定を求めるには複雑な回路となります。Brinkmann はあくまで定速回転に必要な駆動力をベースにしているので、仮に33回転を指定しても定速までは約12秒ほど必要になると謳っています、これはベルトドライブのそれと大差ないものなのです。10kg近い重量級プラッターの安定した回転を支える為に最低限必要なパワーと駆動方式を考えた結果のダイレクトドライブとなっているのだと思います。
ダイレクトドライブを採用することでキャビネットレスのデザインもシンプルかつ美しく、重量級のプラッターが回っていることを一切感じさせない佇まいにも惹かれます。また、組み合わせるトーンアームは自社ブランドにて最適なものを用意しているのですが、組み合わせ幅を設けて様々なブランドのマウントができるようアームベースの対応があります。それも9インチ、12インチとありアナログユーザーとの接点をより広く持ちたいという気持ちが伝わってくる仕様に思えます。つい先日、Bardo は外部電源をアップグレードし Bardo Performance とマイナーチェンジしています、より安定したプラッターの回転に期待が高まるところです。魅せる装飾を必要とせずシンプルな仕上げはまさに質実剛健と言える完成度ではないでしょうか。
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