SME Synergy
SME からの新製品、フォノイコライザー内蔵モデルの一体型ターンテーブルシステム「Synergy」。国内では馴染みが薄いかもしれないフォノイコライザー内蔵モデル、例えばフロアーで常設している LINN LP12 は URIKA 2 というフォノイコライザーを本体に内蔵しています。URIKA 2 はデジタルフォノ、同様の内蔵方法でアナログ仕様を選ぶなら URIKA という選択肢もあり、この選択肢は随分前から用意されているのです。その他、外部単体フォノイコライザーも用意があり、この辺りは流石にアナログプレーヤーを作り続ける LINN ならではの製品展開。それでも販売台数を考えるとフォノイコライザー内蔵のプレーヤーはまだまだ少ないのです、勿論そのような仕様で構えられるターンテーブルシステム自体がないのですから当然なのですが。単体フォノアンプを選ぶ楽しさやクオリティーの追求、これらは核となるターンテーブルが決まっているというのが大前提でしょう。このプレーヤー、アーム、カートリッジを使って最高の音を聴きたい、という気持ちが決まり、その次にフォノイコライザーを検討するという流れが一般的。
SME Synergy は NAGRA製フォノイコライザーを本体に内蔵する事で一体型という発想からは考えられないパフォーマンスの高さを味わえるプレーヤーとして完成しています。アームは自社のプロダクトからマグネシウムトーンアーム Series Ⅳ を組み合わせ、カートリッジには ortofon MC Windfeld Ti を用意するという何とも贅沢な内容に仕上がっているのです。アームやカートリッジ、フォノイコライザーの無限とも言える組み合わせの中から自身にとって最良の着地を考え悩む時間を、この完成体ならその悩みすら一瞬で忘れさせてくれるはず。針先が拾った微弱な信号は最短距離で本体内蔵のNAGRA製フォノイコライザーで処理されます。製品設置台数もシンプルにすることができ、プレーヤーからのライン出力をアンプと接続するだけと考えるとアンプも同じような設計思想のものと組み合わせ使用したいと思うもの。先週からフロアで再生している CH Precision I1 はまさにその隣に置きたいと思わせる製品、SME Synergy でのレコード再生と CH Precision I1 の2台、あとはスピーカーを考えるだけ。究極にシンプル、最高の音。

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