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LINN MAJIK DSM/4 でレコード再生

新製品 LINN MAJIK DSM/4 試聴の続きとして、飛躍的に向上されたと表記されているフォノ入力を早く試したいと思っていたので早速試聴してみることにしました。プリメインアンプなどの1筐体製品に内蔵されているフォノイコライザーを「オマケ」程度のものだと思われている方がいるかも知れません、確かにそう言われても否定できない製品があることも感じています。それらとは比べる必要もないのですが、1972年に LP12 を世界に送り出してスタートした Linn Products が48年間作り続けるレコードプレーヤーを再生する為のフォノイコライザーにどれくらいのクオリティーを求めるかを想像すれば分かりやすいでしょう。

MM Phono amplifier quality

その仕組みには URIKA 2 の技術が落とし込まれ、アナログとデジタルのハイブリット処理として作用する新しいフォノ回路となり、これが MAJIK DSM/4 に採用されています。針を落として音量を上げた第一印象が URIKA と URIKA 2 の比較再生を行った時の感覚と同様だった事がこのフォノイコライザーのパフォーマンスの高さを示しているのだとはっきり確認出来ました。MM専用設計とは言え、この筐体にこれだけ素晴らしいフォノイコライザーが装備されていることは相当に贅沢なことです。

The Call Within / Tigran Hamasyan

MAJIK DSM/4 のフォノイコライザーにウキウキしつつ、このシステムで聴く Tigran Hamasyan の新作も最高でした。彼が送り出す作品はどれも惹かれるものばかりでアルメニア出身という背景と歴史に紐付く楽曲が点在し、そのルーツを垣間見ることもできます。例えば An Ancient Observer (太古の観察者) には生まれ育ったアルメニアのギュムリという町の旧ソ連時代の名称「Leninagone」(レニナカン)という曲があり、MVには1988年の大地震から復旧作業が続く中での仮設学校で歌う幼少期の映像に合わせてその曲を聴くことができます。その後、「for Gyumri」としたタイトルでもEPを発売しています。彼を取り巻く様々な音楽のエッセンスで形成されつくられる魅力的な作品の数々は、どれも素晴らしく刺激的なのです。

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