
C1 & A1.5 mono
Wilson Audio Alexia Series 2 のシステムとしては LINN KLIMAX DSM/3 と Constellation Audio Taurus mono を組み合わせ、その後はパワーアンプを OCTAVE MRE220 へ変更し再生している状況です、というところまでは先日のお知らせ内容でした。実は同じタイミングで今年(2021年)のステレオサウンドグランプリを受賞したスピーカー、Marten Parker Quintet Diamond Edition がフロアーに到着していました。そしてこのスピーカーへのシステムとして同時に準備したのが CH Precision C1 と A1.5 mono。Marten のスピーカーは Parker Series のブックシェルフモデル Parker DUO 、フロアーモデルの Parker Trio 、そして今回の Quintet までこのフロアーではすでに何度も再生を行なっていました。ブックシェルフモデル DUO の再生能力の高さ、表現の豊かさだけを見ても特筆すべき内容がいくつもありこのシリーズへの期待値を十分に上げてくれます。その大きな期待値を持ってフロアーモデルを聴いたとして、それでも当然と言えばそれまでの事かもしれませんが、Quintet のパフォーマンスにはおおよそ直ぐには底を確かめることができない程の深さを見せつけられます。これだけ容量のあるキャビネットにも関わらず、微小信号の粒立ちと立ち上がりの良さには感動すら覚えます。Marten の特徴でもあるキャビネット背面に並んだパッシブラジエーターは Quintet では4基、フロントユニットと合計すると1本のスピーカーには9基のユニットが搭載されていることになります。正面と背面をほぼユニットで埋め尽くすデザインのスピーカーからこれ程まとまりのある、少しだけ大袈裟に言えばフルレンジスピーカーを聴いているような定位の良さを味わう事ができるのかと驚いてしまうのです。

Parker Quintet はフロントバッフルに並んだAccuton製のピュアダイアモンドツィーター、セラミックミッドドライバーとベースドライバーの5基がメインユニットとなります。これだけでも Marten の大きな特徴とも言える圧倒的な解像度は十分に成立しているのですが、キャビネット背面のアルミニウムパッシブラジエーター4基がダイアモンド、セラミックという素材の優位性をさらに際立たせる役目を担っていることでそれまでの同素材を用いたスピーカーとは一線を画す完成度に仕上がっているのです。広大でゆったりとした音場をつくり出すにも関わらず、各楽器、声など演奏を構成する音のパーツの際立ちが非常に明確なので広大な音場感に支配されて曖昧になる細部の表現が一切ありません。更に大音量でも小音量でもその表現が揺るがないことも素晴らしいと思えます。というようなスピーカーだと感じている事もあり、今回用意した CH Precision との組み合わせは今まで感じていた Parker Quintet の魅力を更に引き上げてくれるのだと期待してのものです。これからじっくりとその深みへ潜り込んでいきたいと思います。

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