
Ktema & Mclntosh
複数のご試聴依頼の内容が偶然にも近しいご要望で頂いた事もあり、フロアーの一角には Franco Serblin Ktema と Mclntosh、Linn のシステムをご用意して再生しています。これ以上ない甘美な響きと美しさを持つ Ktema、このスピーカーをどのような機器と組み合わせて再生するかを考えるだけで非常に楽しい悩みになります。様々なシステム構築が存在する中でご依頼とも重なる、私も個人的に好みである Mclntosh との組み合わせ。これは同時に Sonus faber のスピーカーにも当てはまる事になりますが、 Mclntosh の持ち味でもある色の濃いサウンドが Sonus faber 、Franco Serblin という伸びやかで響きの素晴らしい特性と相まって、より一層旨味あるステージへと昇華していると思えます。これにより、Sonus faber や Franco Serblin から想像する音楽ジャンルからは範囲をグンと飛び越えて再生が楽しめるという魅力も手にする事ができ、ひとつのオーディオシステムとして懐の深さをたっぷりと味わうことが可能です。

ご試聴のスケジュール調整がタイトだったこともあり、フロアーに入荷していた C1000C/P & MC602 の組み合わせでシステムをご準備する事に。およそ15〜20年前のパワーアンプとは思えない仕事をしてくれる MC602 に驚きながらお客様のお持ちいただいたソフトを一緒に聴いていました。ピアノ独奏から四重奏、シューベルト交響曲第7番からショスタコーヴィチを経由してマーラー交響曲第5番、ダフトパンクにアレサ・フランクリン、ビリー・ジョエル、ビックバンドはデューク・エリントン、マイルス・デイヴィス、ロバート・グラスパー。お持ち頂いたソフトも多種多様なジャンルと曲目でしたが、どの再生を聴いても楽しく惹き込まれるような時間でした。お客様の音の好みにもバッチリ合ったようで、ご準備したシステムをとても気に入って頂けたようです。

再生機器は LINN KLIMAX DSM/3、お持ち込みのソフトをリッピングしてデータ再生。新製品として発売された KLIMAX DSM/3 を展示してから、よく考えればアンプのボリュームをOFFに設定してこれだけの時間使用したのは今回が初めてでした。KLIMAX DSM/3 はプリアンプ部の音質、クオリティーが非常に優れていることもありフロアーでは様々なパワーアンプと組み合わせて再生をしています。が、プリアンプを別途用意して KLIMAX DSM/3 をシンプルなプレーヤーとしてデモした事がなかったので、それも含めて良い経験になりました。最後はレコード再生のリクエストも頂きましていくつかの盤に針を落とし、この頃には私もお客様もほとんど楽しむだけの時間になっていました。そんなこんなで、お客様も新たに導入するシステム構想がしっかり固まってきたご様子でした。
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