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SPU #1

レコードをある程度お楽しみ頂いていると、カートリッジへの興味が強くなっていきます。カートリッジに興味が強くなりレコードプレーヤーを新調するという方もいるので、アームの先端の小さな針には余程その魅力が高いのでしょう。私が自宅で使用している LINN LP12 には同じく LINN のアームを組み合わせています。LINN のアームはヘッドシェルが取り外し可能なユニバーサルモデルではなく、さらにヘッドシェルのサイズにも然程余裕がないためカートリッジを幅広く選び取り付けるという事には制限があります。その代わりに、ある程度取り付けるカートリッジを制限する事で、その範囲でのパフォーマンスを格段に高く確保する事ができます。私は長らく LINN AKIVA を何度か針交換しながら長らく愛用してきましたが、心機一転 KANDID にアップデートしました。店頭でも様々なカートリッジを再生し自宅でも楽しんでいますが、それでもカートリッジの魅力に底を見る事がありません。レコード盤に針を落とした瞬間から思わず針先とレコードの交わる一点を眺め続けてしまうのは、高校生の時から変わらない癖のひとつです。

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ortofon SPU

ortofon SPU というのはMCカートリッジの原器とされ、現在発売されているMCカートリッジのほとんどが SPU の構造をベースにしています。写真にもありますGシェルは当初このキャビネットの中に小さなトランスを積んでいました、そのためにこのサイズが必要だった理由のひとつ。現在トランスはありませんがこのデザインが今日まで受け継がれ SPU という型式とこのフォルム、サウンドが生き続けています。現在 SPU にも様々なバリエーションがありますが最も新しい製品として「SPU #1」があります、SPU バリエーションの中で価格も最も安く発売当初は入荷が追いつかないほどの人気でした。開発したヨハンセン氏の気持ち通り、かつての SPU サウンド、太く豊かな低域とエネルギッシュで芯のある中域という音が聴ける仕上がりになっています。確かに SPU が全て同じ方向を向いて新しい音を聴かせてくれることより、オールドモデルの SPU のような音を楽しむことができる製品も必要です。

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キャビネットの素材選びにもそのような狙いがありロゴの字体も含め SPU #1 製品自体の仕上がりに繋がっています。カートリッジを選ぶ中で SPU は視野に入るもので、ただし取り付けるアームやウェイトの条件があるのでそこは要注意ですが、一度は使用したいカートリッジのひとつ。私も自宅では LP12 をカスタムして SPU 専用機として再生できるようにしているのですが、針圧を4gまでジワっとかけて SPU のフックに指を乗せた時の重量感、その感触だけでもうたまらないのです。

 

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